歌い手の友達同士で繋いでいく本連載、「うたうともだちvol.3」。今回は、前回の岩海苔のおふたり(岩崎慧・セカイイチ&海北大輔・LOST IN TIME)からご紹介いただきました、岩崎愛さんのご登場。何を隠そう、愛さんは岩崎慧さんの実の妹。現在はソロのシンガーソングライターとして、そしてASIAN KUNG-FU GENERATIONの全国ツアーにコーラスとして参加するなど、活躍の場をどんどん広げています。彼女が一緒に歌う友達として連れてきてくれたのは、シモリョーさん。the chef cooks meのヴォーカル&キーボードであり、岩崎愛スペシャルバンドの一員でもあるという彼。まるで兄妹みたいな雰囲気のおふたりで「うたうともだちvol.3」、お届けいたします!
(文=上野三樹/撮影=上山陽介)
**HINATABOCCOでの出会い。シモリョーさんは人見知り!?
――愛さんがシモリョーさんと出会ったきっかけは何だったんですか?
岩崎「出会いはHINATABOCCOという東日本大震災を機に結成された、ミュージシャンたちで被災地に音楽や物資を届けに行ったりしている集まりがあるんですけど。そこにたまたまウチを呼んでもらって、たまたまシモリョーさんも演奏してて。そうしてHINATABOCCOで演奏する機会を重ねるうちにだんだん仲良くなって、そこから調子に乗って自分のバックバンドに誘うという……(笑)」
――なるほど。そこからシモリョーさんは岩崎愛スペシャルバンドの一員としてツアーもまわられたりして。でもHINATABOCCOで一緒にやるのと、愛さんのバンドで一緒にやるのとはまた違いますよね。
岩崎「そう。だからすごい勇気いったんですよ。それに、シモリョーさんて結構、人見知ラーじゃないですか(笑)」
――うん、何となくわかります(笑)。
岩崎「なんかシモリョーさんから嫌な人は近づけないオーラが最初出てたんで、最初は怖いな、嫌われてないかなってソワソワ近づいていって。で、勇気出して、みたいな感じです」
――HINATABOCCOって震災後にプロジェクトとして立ち上がるのがすごく早かったと思うんですけど、愛さんのバンドに誘われたのはいつぐらいだったんですか?
シモリョー「昨年末くらいかな」
岩崎「そうだ。ウチが自主制作で出した音源のレコ発ライヴをしたくて、それをなんか特別なものにしたくて、シモリョーさんに演奏してもらえたらいいなって。だから、それくらいですかね」
――シモリョーさんの愛さんに対する初対面での印象ってどうでした?
シモリョー「僕はHINATABOCCOはひなっちさんの呼びかけにTwitterで乗っかったのがきっかけだったんですけど。元ビークルのマシータさんに〈すごくいいシンガーの女の子がいるよ〉って言って紹介されたのが愛ちゃんで。で、音源を聴いたときに、〈あ、すごくいい声だな〉と思って。松任谷由実さんの“やさしさに包まれたなら”のカバーを音源でもらったんですけど。いい才能だと思って」
――じゃあまずは声から。
シモリョー「そうですね。それで実際会って、でも完全に人見知りなんで(笑)最初に会ったときはあんまり話さなかったかなあ」
岩崎「何をやったかは覚えてないんですけど、ちょっとギターを弾いたら〈それ、すごい良いね〉って隠れて言ってた(笑)」
シモリョー「なんかね、カントリーっぽいフレーズを弾いてたんですよ。こういう女の子でそういうフレーズ弾く子っていないじゃないですか。それで、すごい良いな~って思って見てたんです。初めはカバーだけだったんだけど、愛ちゃんの曲を聴かせてもらったときに、〈あ、この子はおもしろい子だ〉と思ったんですよね」
岩崎「ありがとうございます(笑)」
**岩崎「シモリョーさんの演奏はおもちゃ箱みたい。色んなことしてくれるんですよ」
シモリョー「本当は好きじゃなかったりしたら僕は絶対にやらない」
――シモリョーさんに、一緒にバンドでやって欲しいって思ったのはどういうところだったんですか?
岩崎「単純にプレイが好きでした、バンドの。シモリョーさんの前でこんなん言うのもあれやけど、なんかすごい上手い鍵盤の人の妖しい、エロい感じで来られるのが苦手なんですよ。〈もっとワァー!って感じで来て!〉っていうのが伝わらない人というか。なんかほんとバンドの人がキーボードしてくれてるって感じがするから、その熱みたいなのが、好きなんです(笑)」
――シモリョーさん、それ聞いてどう?
シモリョー「そうですね(笑)、HINATABOCCOのライヴでは、色々やるんですよ。スキマを埋める係で。全然キーボードも大して弾けないんですけど、〈ここが足りないな〉とか……」
岩崎「そう、なんか、いろんなことしてくれるから。おもちゃ箱みたいで。あと、コーラスの声がやっぱりめちゃくちゃ良いというか」
シモリョー「それをあなたに言われるとは(笑)」
――なるほど。アレンジをするにしても、コーラス重ねてもらうにしても、シモリョーさんがいてくれたら頼もしいと。
シモリョー「最初にソロで頼まれたときも、〈弾けないよ?!そんなに〉とは思ったんですけど、〈そういうところじゃない〉って言ってもらえたんで、〈じゃあ、僕が〉っていうふうにやらせてもらって」
――ちなみにシモリョーさんの歌や演奏に対するご自身のスタンスとしてはどうなんですか。
シモリョー「僕が一番自信のあることは作曲、ですね。あと編曲。作詞は、うーん、好きですけど……」
――バンドでボーカルと鍵盤をされている人が、シンガーソングライターの人のバンドのプレイヤーとして参加することってあんまりないパターンだなと思ったんですけど。
シモリョー「あのーそれはですね、あんまり〈歌い手〉っていう認識が自分にないんで、あくまで曲を自分のバリエーションで作って、それを仲間でやって、それが最高の形になれば一番嬉しいという感じなんで。要は、誰が歌っててもその歌がよければ、頼まれたらやるし。本当は好きじゃなかったりしたら僕は絶対にやらない。それは貫徹してるから。別に、フロントマンじゃなきゃっていうエゴはあんまりないんですよね」
――他でもない愛さんだからこそ、こういう形で一緒にやりたいっていう。
シモリョー「そうです、はい。もちろん、それは」
岩崎「うふふ(笑)」
――声の感じとかも質感的に合うんだろうなって思うんですけど、その辺の実感ってどうですか?
シモリョー「やっぱり好きなものってすごく耳に入るから、歌いまわしとか声のトーンの感じとか、すぐに馴染みやすかったっていうのは僕にとってはありますね」
岩崎「わたしも、シモさんのコーラスは最初っから褒めてましたね。最初っから言ってました、〈ウチにももっとハモってくださいよ〉って(笑)。自分の曲になって、ハモってもらえることが増えたらやっぱ良いなあって思いましたね」
**the chef cooks meの新作『門の中』ではコラボも。
――一緒に曲作りもされたそうですね。
シモリョー「あ、はい。我々がライヴ会場限定でリリースした『門の中』というCDで。ツアーに行くっていうときに、KONCOSっていうデュオと愛ちゃんをバンドで誘って、3バンド参加していただくことになって。せっかくだから、自分たちだけの曲と、KONCOSでやる曲と、愛ちゃんと一緒にやる曲を入れようと。それで愛ちゃんには作詞をしてもらって、ボーカルで入ってもらったんです」
――普段、女性が書かれた詞を歌うことは?
シモリョー「たぶん、自分以外の人に詞を書いていただくっていうのは、ほぼ初めてでしたね」
岩崎「おぉ~!そうなんすか、へぇ~!」
――愛さんが作詞された「閃きの人」ではシモリョーさんとのツインボーカルで歌われてるんですね。もうライヴではされてるんですか?
岩崎「何回か、今やってるツアーで。あの曲、難しいですよね」
シモリョー「難しい!」
岩崎「あの曲はシェフありきのサウンドなので二人で弾くのは難しいんです」
――なるほど。では他にお二人でカバーしてみた曲とかってあります?
シモリョー「どうだったかな。HINATABOCCOで俺が歌ってハモってもらったThe Beatlesの“Across the Universe”とかかな。あと、お兄さんとさ……」
岩崎「ああ!ウチの兄ちゃん(岩崎慧/セカイイチ)と風知空知でライヴしたときにシモさんにもウチのサポートとして出てもらって。そのときに兄ちゃんと二人で曲やろうってなってその場で『何する何する?』って決めてて、『シモリョーくんもやろうや!』ってなって三人でぶっつけ……(笑)でもすごい良かったですよね、あれ」
シモリョー「くるりの“ばらの花”とハンバートハンバートの“おなじ話”」
――そんなにパッとできるものですか?
岩崎「いや、愛があるんで!」
シモリョー「愛という名の適当です(笑)」
――お二人が共演されてきた中で、何か印象に残っていることとかありますか?
岩崎「なんだろうな。でも、シモリョーさんとはほんとジワジワジワジワ仲良くなったって感じがしてて」
――やっぱりそういうのが多いんですか?シモリョーさん的には。徐々につめてってもらいたい、みたいな。
シモリョー「そうすね……(笑)。いきなり来られると引く可能性はありますね……」
岩崎「一回、後輩が『あっ、シモリョーさん!お願いシャッス!』みたいにガッと行ってるところを見てたことがあって。そこでなんかすごい、『あっ……』って引いてる感じが分かったんで、『ちょっと、あんまシモさんにそういうの、やめてくれる?』みたいな(笑)」
――私も今まさに初対面なんでそういうのちょっとわかりますよ。
岩崎「デリケートだから。ウチのシモさんデリケートだから(笑)」
――(笑)。でも愛さんはそれを察して、ゆっくり距離を縮めたんですか?
岩崎「というかもう、ビビリなんで、誰に対しても。嫌われたくないから、ほんとはもう行きたいんですよ?その子みたいに、『シモさーん!』って行きたいんですけど、まだそこまでの距離じゃなかったんで、嫌われてまう、と思ったら『行けないー!』って」
――じゃあもし音楽がなかったら二人の距離を縮めるのは難しかったかもですね。
岩崎「いやっもう、縮めるどころか、音楽がなかったら別に多分こんなに、ねえ?」
――なるほど。シモリョーさんは愛ちゃんとのことで、何か印象的だったことは?
シモリョー「結構いろんな話をする機会が多くて、始めは現場の度に会って話すっていうのが多かったんですけど、バンドに誘ってもらってからは」
岩崎「ウチがしつこくね、電話しちゃうんですよ。『シモさん今何してんすか、家ですか?今誰々と飲んでるんですけど来ませんか、どこどこなんですけど!』って(笑)」
シモリョー「一昨日も」
岩崎「数日前も(笑)」
――そうなんですね。
シモリョー「でも、ほんと単純に歌が素晴らしいので、ライヴ中にもウルッときたりとかっていうことは良くありますね。ただ、すっごい良かった時に、『(愛ちゃんも)今日すっごく良かったんだろうな!』と思って聞いたら『ダメだった……』っていうのがたまにある(笑)」
――そこは一致しないんですか(笑)!
岩崎「なんていうか、全体として良かったのと自分の出来としてよかったのとはまた別なんですよね、ウチの場合はね」
――自分の中での何かが……。
岩崎「そうなんですよ。シモさんが言ってることも、分かる」
シモリョー「ダメだと思ってる歌で俺は感動している……(笑)」
――(笑)。でも彼女の中のそういうプロ意識みたいなものに刺激されることも?
シモリョー「そうですね~、それはもちろんある」
岩崎「プロ意識でも全然ないですよ」
シモリョー「感覚なんですよね。男の人って結構こう、理論で考えるじゃないですか。それを、愛ちゃんは感覚で気持いいか気持ちよくないかを考えるので。で、僕もそういう感じが好きなんで。だから一緒にやりながら、それこそめっちゃ顔色を伺いながらやってて。はじめは今良いのか悪いのか分からなかったんですけど、最近は顔見ながらやってると分かるようになってきた」
岩崎「わぁ~お」
――へぇー!
シモリョー「ちょっと、自分の中でも『仲良くなれたな』って」
**ASIAN KUNG-FU GENERATIONとの全国ツアー、東京でのワンマン・ライヴ。
岩崎「夢のような日々です」
――それぞれの今の活動状況などもお伺いしておきたいんですけども。
岩崎「ウチは今ASIAN KUNG-FU GENERATIONのツアーのコーラスとしてサポートメンバーに入れてもらってて」
――どういう日々ですか?
岩崎「えー、なんか……夢のような日々です(笑)」
――コーラスとしてはどのくらいの割合で入ってるんですか?
岩崎「全曲ですね、意外と。もっと抜けたり入ったりするのかなと思ってたんですけどステージにずっといますね(笑)」
――そうなんですね!
岩崎「楽しいです。11月30日のワンマンではシモさんも一緒にやってくれますんで」
――the chef cooks meとしては?
シモリョー「今は、曲を作ってますね。で、来年はレコーディングにディレクターとして後藤さんが入ってくれて、春くらいに出せるようにしたいなと」
岩崎「レーベルメイトです」
シモリョー「後藤さんが命を削っていくっていう(笑)」
――そうなんですね。でも、そもそもシェフのバンドのはじまり方って、ライヴハウスで空いてた日に急遽イベントをやる為に集まったみたいな感じだったとか。
シモリョー「よくご存知で(笑)」
――そこからメジャーでの活動も踏まえつつ、メンバーの脱退などもあり。今の状況の中でご自身の音楽に対する想いっていうのはどのようなものなんでしょう。
シモリョー「なんか、来年で十年やってることにはなるんですけど」
岩崎「えー!おめでとうございます」
シモリョー「ありがとうございます(笑)。でも、あんまりそういう気もせず、それこそ五人だったのが三人になってまた増えて、三人になって増えてやめてみたいなことをやってるので。最終的にずっと一緒にやってるメンバーは三人しかいないんですけど。ずっとやりたかったことが、ホーン隊がいたりコーラスがいたりっていう大人数でのバンドアンサンブルで。それをずっとやりたくて、今ようやくそういう曲が書けて、それでライヴもできてるんで、なんかこう、バンドは同じ名前なんだけど、新しく始められたというか、すごく新鮮な気持ちでやらせてもらってます」
――オフィシャルサイトの写真もサポートメンバーを含めたひとつのファミリーみたいな感じがあって。
シモリョー「そうですね」
岩崎「めっちゃ面白いんですよ~」
シモリョー「サポートメンバーの方がキャラが濃いっていう(笑)。彼らが六人入ってくれると華やかになるので、すごい助かってます」
岩崎「サポートメンバー含めていい雰囲気でてますよね。みんな仲良いし。すごい、面白い」
――愛さんは東京でのワンマンライヴ、どんな内容にしたいですか?
岩崎「9月にリリースしたアルバム『東京LIFE』を中心に、今までとこれからを含めた岩崎愛のライヴ!って感じにしたいです。弾き語りもあって。濃い時間をぎゅっと、やれたらいいですねっ」
シモリョー「やりましょう!」
*****
では、インタヴューをしていたカフェから移動して、おふたりに歌ってもらいます。
愛さんはアコースティック・ギター、シモリョーさんはパーカッションなども含め様々な楽器をセッティング。
特に言葉を交わしたり合図をしたりするわけでもなく、互いに音を鳴らし、それが自然と演奏になっていきます。
「リハの時も、いつもウチが勝手に始めるんです」と愛さん。「それに乗る(笑)」とシモリョーさん。
演奏しているうちに、だんだんニコニコしてくるふたり。
愛さんのハートフルな歌とギターに、
シモリョーさんが笛のような可愛らしい音のアンデスや、繊細な鉄琴の音色を丁寧に加えていきます。
ではでは、お待たせしました。今回も動画をいただいちゃいました。
岩崎愛さんの「花束」を、おふたりで演奏していただきます。どうぞ!
いかがでしたか?
シモリョーさんもスペシャルバンドの一員として参加する岩崎愛さんのワンマン・ライヴが、11月30日にあります(もうすぐ!!)。
公演情報はコチラ☆☆☆
2012年11月30日(金) @東京代官山 晴れたら空に豆まいて
レコ発ワンマンライブ『僕らの東京LIFE』
open 19:00 / start 19:30
Ticket : 前売り 2,800円 /当日 ¥3,300円(+1ドリンク500円)
出演 : 岩崎愛
■ご入場順:整理番号順
■晴れたら空に豆まいて
〒150-0034 東京都渋谷区代官山町20-20モンシェリー代官山B2F
公演・チケットに関するお問合せ↓
晴れたら空に豆まいて TEL:03-5456-8880
門の中
(1,000円 / 数量限定 /発売中)
1.適当な闇/the chef cooks me
2.閃きの人/the chef cooks meと岩崎愛
3.間の季節/the chef cooks meとKONCOS
4.門の中/the chef cooks me
☆☆「閃きの人」はシェフのバンド・サウンドの中でシモリョーさんと愛さんの歌声が爽快に駆け巡るアップ・ナンバー。
思わず頭に「!」(エクスクラメーションマーク)がピカーンと光りそうな、チャーミングかつ勇敢な1曲に。
いわさき・あい●大阪出身。ミュージシャンである兄の影響でアコースティック・ギターに出会い、高校在学時からライヴハウスで弾き語りを始めるなど音楽活動をスタート。2009年以降は活動拠点を東京に移し、2011年3月、ストレイテナーの日向秀和を中心としたミュージシャン有志によるプロジェクト・HINATABOCCOに参加。2012年9月、アルバム『東京LIFE』を後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)の主宰レーベルonly in dreamsよりリリース。現在はASIAN KUNG-FU GENERATIONの「Tour2012『ランドマーク』」にコーラスとして参加中。http://www.iwasakiai.com/
シモリョー●2003年にthe chef cooks meを下北沢で結成し、ヴォーカル&キーボード、ソングライティングなどを担当。2006年11月に1stアルバム「アワークッキングアワー」、2008年6月にミニアルバム「ライフスタイル・メイクスマイル コンパクトディスク」を発表。「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」「SUMMER SONIC」「RUSH BALL」など各地の夏フェスやイベントにも多数出演。バンドは幾度かのメンバーチェンジを経て、現在はshimoryo、neeche(G)、zimas(Dr)、ウラリョウイチ(B)に、サポートメンバー6人を加えた賑やかな編成でライヴ活動中。http://www.thechefcooksme.co.uk/
岩崎愛さん、シモリョーさん、今回はお忙しい中、
素敵な歌を聴かせていただき、ありがとうございました。
さて、お次はどなたをご紹介いただけるのでしょうか。乞うご期待!!
Thanks to…
live bar crossing/Kazusou Oda/Cafe2st/Yoshino Okayama/Sawako Ito/Spectrum Management