1ヶ月に1回のコラムも今回で3回目。私は、ようやく「コラム、夢じゃなかったんだな」と実感が湧いてきて、どうしたら少しでも楽しんで読んでもらえるだろうかと頭を抱えて過ごす、中間テスト真っ盛りの毎日を過ごしています。初めてライターとしてのお仕事を頂いたのは高3の時だったのですが、その時から何か変わったかな…? なんて考えたり。
このページに辿り着いてくれた皆さん、初めまして。そして、お久しぶりです。前回・前々回と話したいこと(フェスフィーバーなどなど…!)がありすぎて、肝心のタイトルテーマについて何もお話していませんでした。だから、今回こそはタイトルにある“夢色ミックスジュース”に込めた想いについてお話しできればと思います。
では、まず。冒頭部分での問いに、貴方はどう答えましたか? 私は、一応“邦楽ロック”というジャンルが好きです。物に執着のない私にしては珍しく無くなると困るな…という位にこよなく愛しています。では、どうして“一応”と付けたのか。それは、他のジャンルに対する知識が全く無いから。1番好きと言い切れるほど、比較できるジャンルがない。それに気付いてはいたけれど、危機意識を持ったのは、最近のことでした。
考え直すきっかけになったのは、先日開催されたa flood of circleのワンマンライブ。彼らの原点にあるのは、言わずと知れたブルース。元々好きだったこともあり、フラッドの楽曲はほとんど知っていましたし、LIVEを観る / 楽しむという意味では、原点にあるものについては知らなくても構わないのかもしれません。でも、それで死角が生まれるとなると話は別。知識がないということは、大切な言葉を見落とす可能性が上がるということ。それに、自分が大切に想っている人が愛しているものを“知らない”から好きに“なれない”というのは寂しい話だと思いました。放たれた言葉は100%の純度で受け止める土壌を作っていたい、とも。
最初に上野さんに企画のお話をさせて頂いた段階から、邦楽ロックをメインで聞いていて、かつ他のジャンルへの入り口が分からない、まさに私のようなリスナーさんが、一緒に違うジャンルに足を踏み入れて、自分の中でミックスしたうえで、自己判断していけるようなコラムに出来れば…という構想はあったのですが、ここにきて、ただ足を踏み入れる、その一歩が自分の好きを深めることにもなるのではないかと思うようになりました。
ここまでお付き合い頂いた方は流れが読めてきた頃だと思いますが、改めて。ミックスジュースは、沢山の美味しい果物があってこそ成り立つもの。是非、素材(=音楽)を色々混ぜて、この場をきっかけに自分だけの特別な味を見つけて頂ければと思います。私も暗中模索の状態ですが、真っさら、もしくは音楽の後輩として、皆さんと一緒に少しずつでも色々なジャンルを知っていけたら嬉しいです。
次回から本格的に動かしていきたいと思っている当コラム。初回に足を踏み入れようと考えているのは、ブルースの世界です。この世界のレジェンドと言われている方のこと、逆に期待の新人さんのことなど、まだ知らないからこその視点で案内していければと思っておりますので、楽しみに待っていて頂けると幸いです。個人的に写真がびっくりするほど下手なので、何とかジャンルに沿ったものをお届けできるように頑張りたいところです!
今月は楽曲単位で触れることを一切しなかったので、最近のお気に入りを1つ。こちらも先日開催されたワンマンライブにお邪魔して以来、私のヘビーローテーションに加わったアルバムです。LAMP IN TERRENは「緑閃光」をきっかけに知ったバンドで、当時は柔らかい声質の中に心の揺らぎが見え隠れする、今後の変貌が楽しみなバンドの1つだと認識していました。得る武器によってどんな風にも化けられるような気がして。
そんな彼らが今作『fantasia』で見せたのは、殻を破ろうとする意志と、進み続けることへの決意。全編を通して、“貴方の傍でずっと歌い続けたい”という想いが暖かく響き、一本芯が通ったバンドとしてのしなやかさすらも感じさせられました。アイデンティティーを確立したバンドは迷いなく突き進んでいける分、強い。確固たるものを抱えたテレンが次にどんな一手を打つのか、今からとても楽しみです。今月のコラムはここまで。来月に向けて、これからいそいそとレコードショップ巡りをしたいと思います! 次回からの展開に、乞うご期待!
渡辺真綾●1998年10月13日生まれ。名古屋在住の大学1年生。年間のLIVE総数が100本近くなるほどのミュージックフリーク。バイタリティーだけを武器にあちらこちらのライブハウスに出没しています。音楽以外にもビーチコーミング / 動物園・水族館巡りが大好き! もしオススメの貝殻が落ちてる海があれば、是非教えてください。今年は色んなことを楽しみながら頑張る一年にしていきたいと思っています。宜しくお願い致します!