連載◆栗原ゆう「さよならシークレットブーツ」第6回「日々のマインドコントロール」

 

 
 

先日、韓国のCDショップに行ってとても衝撃を受けた。
CDのジャケットというかパッケージが可愛く、（勿論、アーティストそのものの素材が良いから引き立つんだけど）センスが良すぎてびっくりした。
日本のCDショップでのわくわくとはまた全然違う。
K-POPは、少女時代やKARA、Peppertonesくらいしか聞いたことなくてそこまで興味がなかったんだけど、いろんな国の音楽に触れたくなってーーというのも、今自分が知っている日本って似たようなものが多いなと。
その中で、パイを取り合っているというか、無難なものを誰かがまたちょっちょっといじって誰かが発信している…みたいなそういう風潮が溢れている気がして。
人から勧められたことって、自分自身に興味がわかないとまじで右から左に綺麗に流れるんだけど。ここ最近、なんだか自分はすごく狭い視野の中で生きているんじゃないかという気がして…というか単純に面白いものをキャッチしたい意欲があって、「世界のCDショップはどんなのだろうか？」と、韓国でちょっと色々見て聴いてみようと思った。
例えば、日本のアイドルさんは「ロリ要素」があったり「フリフリの服」「mixがうてる」とかそういう要素が定番的だけど、韓国のアイドルもそうなのか…？ と。
実際CDショップに行って見てみると全然違って、とにかくカッコイイ音楽、ロリっぽい要素がほとんどない…！ セクシーな声に、可愛い容姿なんだけど色気がある…エロい!!!!! で、とにかく歌とダンスが素晴らしく上手すぎる!!!!!!!!!!

ジャケ買いで買ったのが、『COLOR』『LUNA』の2枚。
 


ジャケットだけでもわくわくするんだけど、アートワークも内容も完璧すぎてため息がでた。
その他で、ここ何週間かヘビロテしているのが、『f(x)』と『Teayeon』

 

特に、3曲目の「Fashion」と「Night」。「Night」イントロのエレピからもう、はい最高!!!!!!!!! って感じで、“これが韓国のアイドルでチャートトップ”に入っているということが、もう日本と違いすぎて、まじでなんかなんなんだろうと落ち込んだ。そして、希望も生まれた。狭い世界の中に居るな～と。
韓国の音楽だけでこういう気持ちになったんだから、もっと色んな世界のCDショップにいくともっと衝撃がすごいんだろうなと。
世界はまじで広いし、隣の人の機嫌を伺っている場合ではないなとトンカチで殴られた気分になった。
勝手に、K-POPはこういうもの！という固定概念に縛られていた時間がまじで勿体無いと思った。
主婦は主婦の世界があって、教師は教師の世界があって、その中で多数派の意見に同意出来ない違う意見を持っているというだけでなんだか自分はだめなんだ…という風潮になったりして、それに超違和感があるけど。きっとその世界の中にいたらそこの感覚が均等に一列になるうようにマインドコントロールされるんだろうな～。
いつかの連載にも書いたけど、私は会社に雇われるという考えはなく、自分で会社を！ と思ってきた人間で。
親に「早く正社員になりなさい」と言われ続けて、その度に「雇われるより雇いたい自分で会社を…」と言ったら、すごい反対されてなんでこんな娘に育ったんだろう…お父さんがいたらこんな風な考え持たなかったのに…とか散々言われたけど、親の言う「正社員」もその会社の社長さんは雇う側な訳で、そういう人間がいるから会社があって正社員がいるんじゃないの？ あなたの娘が正社員としてお給料をいただいているのは、そういう多数派の意見から外れた人じゃないの…？
何かきっと、人と意見が違うとこが間違いというふんわりした常識みたいなものを小さい頃から植え付けられたのは日本のせいなんだけどおそらく！ きっと！ 人と同じ意見じゃないとやっぱり不安になっちゃうけど、きっと何かを築けている人は孤独だし少数派だと思っている。


日々見えない何かと誰かに縛られているな～
そういうの変えたいな～
ってのを、自身の新曲をだだだだだーっと作ってて、そういうことを深く考えている時期に韓国に行って、新しい境地に足を踏み入れるのは怖いけど、誰もやっていないことの方がきっと良くも悪くの想定外のことがおきるし面白いっしょ！ 死ぬわけじゃないし！ ってことになり思考の気分転換が出来た！

夏になると聴きたくなる、Peppertones。
 

 
開放的になろう、心も体も！夏のせいにして…！