4月。
新学期、そして新しい生活の始まりの季節。
僕は、4月がとても嫌いでした。
新生活に希望を抱く人は多いと思いますが、僕は真逆でした。
不安と憂鬱しか、そこにはありませんでした。
昔から環境に上手く馴染む事が出来ない僕は、学年が変わってクラスが変わったり、入学して学校が変わったりする環境の変化がとても嫌でした。
一年かけてやっと少し慣れて来たと思った矢先に、またすぐに別の環境に放り込まれて。
いつもその繰り返しだったので、4月が大嫌いでした。
やって来る未来に、希望を持てない人間でした。
そんな自分が、バンドというものを始め、今は少しだけ希望を持って生きています。
歳で言えば、夢や希望を無くしていく人が多くなる中で、不思議と持てています。
もちろん、見えない未来にそれ以上の不安を抱えてるのは言うまでもないですが。
でも希望を持ててるのです。
それって自分にとってはなかなかの変化でして。
不安の量が問題ではなく、希望を持ってるか持っていないのか、そこが重要なんだと今は感じています。
自分の人生に大きな影響を与えた恩師が今日も言うのです。
『夢は持たなあかんで。』と。
藤本浩史●1980年11月15日生まれ。神戸出身。ロックバンド、the coopeezのボーカル。作詞、作曲の他、バンドに関わるアートワークを全て手掛ける。自称、スーパーコンプレックス持ちのスイッチON/OFF型。もしくは、肉食系の中途半端ボーイ。
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@coopeezfujimoto