連載◆藤田竜史「夢力（ムヂカラ）」最終回「音楽と夢」

 
こんにちは、藤田竜史です。
2014年の2月からスタートしました
YUMECO RECORDSでの連載。
約2年に渡り、
「ホタバンのミュージックサンシャイン！」「夢力」
と書き進めて参りましたが
本日の投稿を持ちまして
藤田のコラムは最終回となります！
毎月読んでくださっていた
YUMECO RECORDSフリークのあなた。
本当にありがとう。
 
僕は2年前、
自分の音楽を育ててくれた街・千葉柏にはじめてのサーキットフェスティバルをつくろうと
動き始めたタイミングでした。
ちょうど時を同じくして三樹さんから連載のお話をいただき、ぼくは街と自分のことを書くことに決めました。
はじめは想いだけが強く、
ここに書き綴ることで自分を鼓舞していたようなところもあり
実際にフェスの実現に向けて活動をする中で現実的に難しいことに
いくつも直面していきましたが、
やはり最後には、『人』
音楽と街との間には
常に人という体温があり
それぞれがどう結びつき絡み合っていくのか、その見つめあいと分かち合いの連続でした。
 
コミュニケーションの原点にかえるような心で
ひとつひとつ乗り越えてきたこの道のりを毎月YUMECOに刻んでいく。
まさにこのページのアーカイヴたちが僕の目の前にある小さな星々を
ひとつの線で結び、プラネタリウムにしてくれるような。
 
第1回柏MUSIC SUNを終えて
兼ねてからお世話になっていたとある方に
『藤田くんの新しいアクションいいね！夢があるね！』と言われました。
ハッとしました。
夢、か。
ぼくが音楽を始めるきっかけになったあの気持ち。
キラキラした憧れ、
今考えてみたらその言葉は、紛れもない夢。
ふと立ち止まり自分の心の中に今流れているこのワクワクは
人と街と音楽がつくりあげてくれた　ぼくの新しい“夢”
変わり行くもの、変わらないもの。
 
改めてぼくは
『夢』という言葉に焦点をあてて
そこに潜むスペシャルな何かを探してみたくなりました。
 
柏で出逢った人たちへ
夢についてのインタビューをすることからスタートした、昨年の連載【夢力】
 
いつもお世話になっている一人一人に改めて話を聴くことで
普段普通に暮らしていて聴くことのできない声、
本当の声と出会うことが出来た。
夢の話って、
人はそんなに簡単にしないんです。
だからこそ、
こうして話していただくということからもらえるより踏み込んだエネルギーは
言葉を飛び越えてもっと深いメッセージへと。
 
いつだって　それを夢と名づけるかどうかは　自分次第。
 
愛がある場所にはその種がたくさん転がっています。
 
はじめはふんわりとした目に見えぬ生き物だったそれは、
触ったり　見せ合ったり　光に当てたり　寝かせたりして
だんだんとその姿を変えていった。
 
“夢”はファンタジーじゃない。
ものすごくリアルなものだと、今は胸を張って実感を持って言えます。
もっともっと夢見ていいんです。
欲張りでいいんです。
 
その人間が持つ最大の愛情表現を
今僕は“夢”と呼びたい。
 
連載最終回でたどり着いた気持ちです。
 
 

 
 
ぼくがこの柏という街でスタートさせたこの物語が、
今年ひとつ実を結ぼうとしています。
 
現在進行している
柏まちづくり憲章の歌部門作成チームの一員にご指名いただいたのです。
これは僕にとって本当に大きな出来事でした。
これまで行ってきた街の中でのすべての活動が結びついたような気持ちになりました。
作詩部門には いしわたり淳治さん。
メロディ部門には片寄明人さん。
すごい先輩方と一緒に曲を制作することができる歓びに
今からワクワクが止まりません。
 
このまちうたは完成した後、何十年とかけて街の中で様々な形をとって歌い継がれていくようなものにすると
現在プランニングが進められています。
とても壮大な計画です。
 
ぼくは、「ホタバンのミュージックサンシャイン！」の第1回目で
「なつかしいは新しい　新しいはなつかしい」
と書きました。
まさにこの想いはこのまちうたづくりの中にも生きています。
 
音楽
人
街
 
それぞれが重なり合うクロスロードに　ぼくなりのEVERGREENを探し求めて
まだまだ道のりは長く強く　ゆっくりと続いていくのであります。
 
 
最後になりましたが、
編集などでいつもお世話になりました　いとうさわこさん
素晴らしいテキストを毎月書き上げていらっしゃったチームYUMECO RECORDSのみなさま
 
前身バンド時代からいつも僕が僕であるためのチャンスをたえず投げかけ続けてくれる
愛すべき編集長・上野三樹さん
 
本当にありがとうございました。
 
また藤田とは2016年新たにスタートする、新・YUMECO計画でお逢いしましょう！
 
いつも瞳に太陽を　いつも心に音楽を
 
2016年1月24日で31歳になりました
おやじ　母さん　ありがとう
藤田竜史