JR柏駅西口から徒歩1分。
ステーションモールのすぐ麓に一軒のアジアンカフェがあります。
名前は『カフェライン』
ホタルライトヒルズバンドが自主レーベルを構える場所でもあり、
ぼくが三年間在籍し現在もホールスタッフを勤めるお店でもあります。
前身の喫茶ラインから数えると約50年もの間、柏最古のカフェとして君臨し続けている老舗です。
今回はこの唯一無二の素敵なカフェについて、
ぼくと街と音楽とを結ぶ大切なHOMEについて、書いていきたいと思います。
(ようこそ!カフェラインへ!)
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ぼくがはじめてこの場所に訪れたのは柏の街の音楽イベントに出演した時。
打ち上げ会場がこのカフェラインでした。
見渡す限りアジアン雑貨やバリの伝統家具などに囲まれたその空間は当時20歳そこそこの自分にはあまりにオシャレすぎる装いで。
流れるブラックミュージックのグルーヴになんだか異次元にきたような感覚になったのを覚えています。
その後、長らく都内で生活をしてきて、
約3年前この街に帰って来てちょうど仕事を探していたぼくに、
友達のTwitterからカフェラインがスタッフを募集しているとの知らせが流れて来ました。
ピンと来たぼくは、面接を受けに行きました。
(現地タイから仕入れてきた本物ばかり、、、)
あれ以来一度も訪れていなかったカフェライン。
扉をあけると鈴の音と共にまるで懐かしい家に帰って来たような感覚に。
激しい東京生活に疲れたぼくの心をそっと包み込んでくれるような【和み】の風。
あぁ、ここなんだな。
即座にそんなことを想ったのを今でもはっきりと思い出します。
面接をしてくれた一人に、オーナーの息子さんでスタッフを統括する存在であった『ジュンさん』がいました。
彼は音楽業界で仕事をしながら常に街をエンタテイメントで面白く豊かにしようと考えている人で、
たくさんのイベントを手掛けており、その柏愛は街中でも有名なほど。
ぼくも何度かジュンさん主催の街中音楽イベントに出演してきました。
『藤田くん来たなら、音楽はもう問題ないね!このカフェで一緒に面白いことやろうよ!』
この一言から動き出したぼくらのプロジェクト。
何を隠そう現ホタルライトヒルズバンドマネージャー、ジュンさんとの出逢いです。
(ジュンさんはテニスも上手いです。見よ!この本気具合!)
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一見どうマッチしていくのか?というセンスが重なりあったのがこのカフェラインの特色でもあります。
このお店のレイアウトや音楽だけに限らず、
食の面でもたくさんのこだわりがあります。
人気のメニューはタイ料理の定番、
グリーンカレーやトムヤムクン。
こちらもシェフのパパさんとママさんが日本人の舌にあうように、アレンジを重ねて完成させた一品たちばかり。
味のエッヂは残しつつも、食べやすさや、親しみやすさを心がけたその”ひと手間ひと工夫”がオリジナルのテイストを生みます。
ランチタイムはありがたいことにいつも満員御礼で、
ぼくも実際にホールスタッフとしてエプロンをまいて仕事をしています。
お客さんが心底リラックスを求めてラインに来てくださるので、
逆にぼくらスタッフがお客さんに癒されているような感覚が度々あるんですね。
それはとても素晴らしいことだと思っています。
そこに【和み】があるから。
これはお店の標語ともいうべき一言です。
癒し、
ゆるさ、
今この世をリラックスさせている言葉の向こう側に、
もう少し深い場所にぼくはこの【和み】があると思っています。
人と人の心のコミュニケーションの上に成り立つ、
本物のリラクゼーション。
ひとつひとつの真心とセンスが折り重なって、
カフェライン独自の世界観は出来上がっているのです。
(ランチプレート。どうです?お腹鳴りましたでしょ?)
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2012年、夏。
このカフェに自主レーベルをつくろう。
ジュンさんとミーティングを重ねるうちにそんな話になって来ました。
音楽を愛する、柏を代表するカフェとして、
この街から全国に音楽を届けて行く意味。
ジュンさんが当時ブログにこんなことを書き残しています。
・・・なぜレーベルを立ち上げるに至ったかというと、「そこに柏発のいい音楽があったから。」それがスタッフの藤田くんのバンドであったから。それに尽きます。
レーベルを立ち上げたいという思いは10年くらい前からありましたが、今回”時”がやってきたのかなと。。。
「レーベルを立ち上げたいな」という私の思いには凄く沢山の思いが入り交じっていています。いくつかあげると、
・柏は昔から”音楽の街”と言われていました。それをこれからも継続的に続けて行きたい。
・これだけ沢山のミュージシャンを輩出している街は、全国的に見てもダントツ。そんな柏自慢をこれからもずっとして行きたいなと。どうせならその自慢を自分の手で創りたい(笑)
・ever greenな音楽を発掘し、育てたい。
そんな思いが含まれています。もう、キリがありません。
そんな思いや夢をホタバンの音楽に乗せて一緒に実現したいな、っていう前のめりな感覚や自信が自分の中にあったので自分たちで出来る事、少しでも前に進めて行こうと思い立ち上げました。
今回のレーベル立ち上げやリリースに際しても色んな偶然が重なり、ご協力を頂き、今日のリリースに至りました。
そんなことを考えても、きっと”時”だったのでしょうか…。
実際にすべての物事がひとつの輪になる感覚は自分自身新しすぎるものでした。
流通の会社さんと直接やり取りし、取材などの連絡はお店の電話にかかってくる、そして自分で取る(笑)
在庫をお店の倉庫で管理して店頭でも販売するし、そこでライブもやるしそこからツアーに行って帰ってくる。
まさに、音楽と街とバンドを結ぶ”HOME”としてこのカフェラインが存在してくれているのです。
この安心とインディペンデントはぼくらにとってどれ程の勇気になっていることか。
YUMECO RECORDS編集長・上野三樹さんにも一度はインタビューで、
一度はぼくたちのバンドの先行試聴会におけるインタビュアーとしてこのカフェラインにお越しいただきました。
(5月に開催したニューアルバム試聴会前編。カレーの匂いに包まれてライブします!)
はるばる柏まで来てくださったみなさんには、
「家に遊びに来てくださった」
ような、ウェルカム感でぼくらも心地よく迎えることが出来ます。
ここにぼくたちは音楽とのただならぬ結びつきと相乗効果を感じています。
溢れる【和み】の力が、このミュージックルーティンにも反映されてきていて、
それは言葉への説得力を、
活動への波を、
リズムへの親和性を、
バンドへの絆を
強く生むのです。
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この度、6月25日にCafe Line Records通算3枚目のカタログとなるアルバム「ホタルライトヒルズバンド3」をリリースすることとなりました。
地道な街での宣伝のかいもあってか、レコード店のみなさんは全面協力体制で応援してくださるし、
市の職員さんたちや飲食店、洋服店、表現活動を個々にされている方々など
これまででは決して出逢えることの無かったゾーンの人たちと友好的に交われるようになってきた実感があります。
音楽は広く誰もが手に入れ、拡散し、共有できる時代になりました。
ぼくは個人的にとても好きな風潮です。
なぜなら、本当に真心あるものは何物にも染まらず何物にも流されず、そこにしっかりと在り続け種を蒔き、花を咲かせるからです。
ぼくは今、音楽を始めた街、生まれ育った街から
自らのメッセージを発信し続けています。
そこにあるのは「リアリティ」です。
夢をうたいたい。
光をうたいたい。
形ないものを追い求め続けているこの心には、
形あるものの愛しさが
何よりも原動力になります。
今日もこの街を歩きながら、あたらしい音楽を想像しています。
カフェラインでエプロンを巻き、
街で営み、
確かな風を感じています。
還る場所があるからこそ、旅を始めることが出来た。
今度はぼくたちが、その音楽で
この大切な”MY HOME”に恩返しをする番です。
ぼくはツアーなどに出ていない限り平日はよくこのカフェラインでお店に出ていますので、
よろしければお気軽に逢いにきてください!
おいしい料理とアジアンビールでお出迎えしますよ。
デザートも季節ごとにフェアがかわって素敵です。
とにかくこの【和み】は体感してみないと分からないところが多いと思うので、
是非とも柏まで!
6月9日にはアルバムの発売記念パーティをこちらで開催します!
(いつでも遊びにきてください!)
いずれかはこのCafe Line Recordsから、自分の好きなあたらしい音楽を柏から発信してみたい。。
そんな小さな夢もあります。
想いはつながっていくのです。
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次回は、進行中の柏初サーキットフェス、「ミュージックサン」途中経過やコンセプトについて書いていこうと思います。
いよいよ6月はニューアルバム発売月!
ついに!!!
どうも、柏の逢いにいけるボーカリストこと藤田でした!
いつも読んでくださる皆さん、本当にありがとうございます。
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藤田竜史●フジタ・リュウジ
ホタルライトヒルズバンドのボーカル。
大阪出身柏育ちの1985boy。水瓶座O型。
Cafe Line Records/柏Music Sun実行委員/ビートルズ/黄色/スタジオジブリ/蕎麦/秩父鉄道/wilco/カバヤ/ゆず/宮沢賢治/