今回はついに東京界隈(下北沢)に戻って……きたとみせかけて、
ながらく下北沢を拠点にしていたのにほんの2年くらい前に急に北海道に拠点を移してしまい、
たしかご出身は西の方なのですがあたかもずっと北海道で暮らしていたかのように北の空気感を
あたりまえにまとってしまっているSiMoN(サイモン、と読みます)さんというシンガーソングライターのお話です。
どうもこんにちは。
もう一度しっかり言うと、今回はSiMoN(サイモン、と読みます)さんのNew Album『Dubai』の
レコ発ライブを観てきたよっていうお話です。
※「simon」とか「サイモン」とかで検索すると、ヒップホップのアーティストなどまったく別の方が
ヒットしますのでご注意ください、違います。
SiMoNさんの音楽は、とくに歌は、とってもふわふわでふにゃふにゃして、
ちょうどたま~~に好きなときにだけ甘えてくる猫の甘え方に似ています。
意味がわからないと思った方、そりゃそうですよね、すみません。
いい年の男性(30代半ばくらい)の方に言うのも失礼な話ですが、とてもかわいらしい歌声です。
触ったら消えてなくなってしまいそうに儚くて、
美しいから触りたいんだけど消えてしまうのが怖いから近づけないような、
そんな隔たりのようなものも同時に感じるので、勝手に悲しくなったりもします。
役に立たないたとえを連発すると、
真夏の海に旅行に行って、反射する日差しや幻みたいな美しい青空を見上げたときに、
「でもこの時間は終わって、日常に帰らなくてはならないんだ」って思った瞬間に覚える、
幸せなはずなんだけど同時に胃とか胸元がえぐれるようななんともいえない気持ちに似てるんです。
要するに、手放しで喜べない感じ。(※要せてない)
それで、SiMoNさんは、冒頭に書いた移住歴でもわかると思うんですが、
とにかく自由でフットワークの軽い方です。
これまでにオランダ・ベルギー・韓国・アメリカ・カナダなどに歌いに行かれていて、
この4月あたりはフランスに行くとおっしゃっていました。
フットワークの軽さはライブの選曲にまで現れていて、
「4月にフランス行く→日本語より英語の歌のが聴き手に伝わりやすい
→英語曲を中心に練習中→今日(私が観に行った日)もその曲たちをやってみます」
ということで、ほぼ英語曲を演奏。
詳しい説明があったのは、ニューアルバムに収録されている「Scarlet」だけで、
あとの曲は、正直なところどれがどの曲かわかりません…。
ライブ後にさっそく先行発売で購入したアルバムを聴いてみましたが、全部日本語だったんです…。
もしかしてその曲たちの、英語版だったんだろうか…それともずっと前の曲なんだろうか、
今となっては、あの時ちゃんと聴いておけばよかったなと、ちょっと後悔しています(笑)。
いちおうSiMoNさんプレゼンツの、New Album 『Dubai』のリリースイベントで、
先行販売もしていたのに「新しいアルバムからやります」って説明があったのは多分1曲だけ(笑)。
……自由すぎるだろう!!! と思いましたが、
そうかこういう人なんだよなと納得するしかありませんし、その感じがいっそ嬉しくすらありました。
そういえば昨秋に風知空知でやったときも、
その時にハマっていたということで、X JAPANのカバーをやっていました。
ギター1本で、あの猫の甘え方みたいな歌声で……。くそ~そんなとこも大好きだ!!!
いとう・さわこ●1984年うまれ。都内で働くOLです。最後に書いた「SiMoNさんがX JAPANのカバーをしてしまったあの日」には、前回紹介した空中ループの松井省吾さんも出演されていたのですが、彼も当時はまっていたということで少女時代の「Gee」をカバーしてました。あのコクのある柔らか~~い声で、もちろんギター1本で。さて全然関係ないんですけど、もうすぐ春ですね。自宅近くの桜が1週間くらい前に満開になりました、早いよ!