我が子が成長している
ついこの間までヒョロヒョロだなあと思っていた我が子がなんだか長さだけでなく、ムチムチと身体のつくりがしっかりしてきた。夏って本当に成長の季節なんだなとしみじみ。
ゴールデンウィークにホームセンターで買ったトマトときゅうりの苗は、まともに収穫できたのはトマト2個、きゅうり1本だけ…。我が家のベランダは2部屋分の室外機が向かい合わせで設置されていて、それでもその風を多少、本当に多少避けられる角度にプランターを置いているという酷暑に拍車をかける過酷な生育環境で、むしろきゅうり1本でも育ったのは奇跡なのかもしれない。
ややこじつけではあるのだけど、我が子の成長を感じるエピソードのひとつとして、今、自転車の練習をしている。昨年夏に、私の祖父たっての希望で買ってもらった自転車。補助輪をつけた状態でやっと足の力が上手に入るようになり、多少ブレーキがかけられるようになったところで天狗になった息子が「補助輪を外したい」と言い出し、まだまだ無理だろうけど本人がやる気になってるならいいかと安易に補助輪を外したのが7月。
まあ、うまく漕ぎ出せなかったらキックバイク的使い方をすればいいかとたかをくくっていたけど、思った以上にベタルが邪魔で、親が支えるにも子供が乗れるのが先か、両親の腰が砕けるのが先かみたいなことになってきた(ちなみに、補助輪の更なるサポートとして、親が押してあげるバータイプの補助グッズが存在するが、これはそもそも補助輪を外すと使えないし、支える目的で作られていないから体重かけたら折れるので勧められない、と自転車屋さんに売ってもらえなかった)。
運転技術の向上と母の課題
繰り返しになるが、昨今の子ども事情を見るにつけベビーカーを卒業した次に、大体のご家庭が自転車の前に三輪車かキックバイクを選んでいると思う。バランス感覚を養うのにもってこいだと考え、私も自転車を見越して某ストライダーか、コストも鑑みて某変身バイク(時期が来たらペダルを取り付けることができる!)を提案していたが、オットに却下されていた。理由としては当時住んでいた家が坂の上にあったことと、公園まで遠かったことがあげられていたと記憶。あと、置く場所がない、とも。置く場所なんかどうにでもなるし、公園へは子どもとともに親の電動自転車で運べばいい。家が坂の上にあったとてそんな2歳だか3歳だかで公道を走らせる気はないし、追いかけると言ったって時速30km出るわけではないのである。
多くは語らないむしろ全く語らないオットは、それでも腹の底にしっかりと信念を持っているので、それ以上言っても無駄だと感じ、キックバイク系の導入は諦めた。ところが、だ。薄々話の運びに気づいていただいている方もおられると思うが、なかなか補助輪なしでの運転技術が向上しない息子の状況で、そろそろ腰が限界と感じたオット(長身)が、「ストライダー買うか」と言って来た。
私の欠点がそこに集約されていると思うけれど、その言葉を聞いてすぐに「そうだね」と言うことができなかった。まず口に出たのは「え、今更?」だった。私散々言ったよね、とも。今更自転車から戻るなんて! それこそ一体どこに置くつもりなんだ。そんな想いが消えない。オットから返って来た言葉は「やってみないと気づかなかったんだから仕方ない」。うう。その通りだけど。私はモヤモヤがおさまらなかった。この根っこって結局「オットに謝ってほしい」という気持ちなんだと思っている。ごめんと言って、私が正しかったことを認めさせたいのだろうと察し、また自分に対して情けない気持ちになった。そんなことどうでもいいはずなのに。
そして解決?へ。
結局、モヤモヤし続ける私をよそに、たまたまオットの友人のご家庭が譲ってくれることになり、我が家にストライダーがやって来た。薄いピンク色で、息子は大喜び。クラスメイトよりかなり前のめりで自転車を入手したけれど、公園で会うたびにみんなが乗っているキックバイクがやっぱりちょっと羨ましかったらしい。8月は酷暑かと思えば台風に振り回されて過ごしやすい天候が少なかったこともあり、練習はこれから。目的はオットに2年前の判断ミスを認めさせることではなく(まあ、私も、説得を諦めたので同罪ではある)、息子の運転技術の向上だ。今も坂の途中に住んでいるしすぐそばに町内きっての接触事故多発交差点があるという悪条件ではあるが、公園が近くなったし引き続き公道で乗せることはないので、前向きにつきあっていきたい。どうにかなるもんさ、そんなもんだろう。ってことでYoutubeに公式がなかったので掲載できないけど、ゆずの「運転技術の向上」(2003年『すみれ』収録)を口ずさみながら親も頑張ろうと思います。
いとうさわこ●都内に住むパラレルワーカー(おかん業含む)です。中高生でどハマりした音楽のひとつにゆずがあります。ゆずっ子が身近にたくさんいたので、高校時代は部活のあとに部室でギター弾いてもらってハモったり、引退間近だったけど弱小チームだったのをいいことに部活をサボってチームメイトと横浜アリーナのライブに行ったりしていました。当時のシングルのリリース方法に、コンビニに設置してあるMUSIC DELIという端末にMDを挿して購入する方法があったんだけど、シングル「アゲイン」はそれで買いました。着うたとか着うたフルとかもまだ登場していなかった時期で、すぐに消えた販売方法だったけど、知ってる人・覚えてる人いる?