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午後6時からの工作大会


子ども(4歳男性)によく「約束」を強いる。食事をちゃんと・きちんと食べる。時間でテレビ(Youtube)を消す。おもちゃを片付ける。お風呂に呼ばれたらすぐに入る。おもちゃが欲しいとか、おやつを食べたいとか、子どもの要求に対して交換条件で提示していることが多いこの事柄は、お腹が空いたけどずっと遊んでいたい、まだまだテレビを見ていたい、片づけなんかしたくない(あるいはずっと遊んでいたい)、お風呂に呼ばれてもまだ遊びたい、そんな4歳児の欲求の対極にある事柄だったりする。

結果的に、そうしたくないことを無理やり約束させられただけの息子は即反故にし、それに対して私が怒り狂うということが日々まあよく発生する。この負のスパイラルを、もうやめたい…。4歳をリスペクトしながらも「ちゃんとしてほしい」という親の願いを叶える方法…。っていうか約束ってなんなんだろう? 自分の意志なくして結んだその内容を、そりゃあ子供だって守るわけないし、親のいいようにしたいっていう時点で間違っているという原点回帰…。

とある平日の真ん中の朝、起きるなり「電車を作りたい! 牛乳パックで!!」と言い出した息子。図工や美術に来世まで続きそうなコンプレックスがある私は、息子が絵を描きたいとか何か作りたいと言ったときはできるだけやらせてあげたいと思っているのだけど、それでも、朝は、ごめん…。「保育園から帰ってきたらやろう」と言い聞かせ、ご納得いただけた息子を無事登園させることができた。で、ここで私のミス…。「夕飯を食べたら」と伝えるのを忘れたのである。残念。

近頃は記憶も意志も本当にしっかりしているなあと思うのだけど、帰宅するなり靴を脱ぐ前に「電車つくっていいよね!?」と。ああ、ご飯、先食べさせたかったな…。でも、ええい、やるぜ。と腕まくりし、夫と腹を決める。噂には聞いていたけど牛乳パックやトイレットペーパーの芯、たまごの空パック、その他廃材って本当に宝なんですね…。保育園で廃材遊びが始まってから時々持っていくのだけど、牛乳パックだけは母の勘(言いたいだけ)で冷蔵庫の上に貯め続けてたんですが、ついに役に立ってしまった。

作り方わかるの? と訊いたら、最近息子がはまっている工作動画で紹介されていたとのことで、よく覚えてるなあ、といちいち感心する親ばかを発動しながら、腹減ったなと思いながら、はさみやらカッターやらペンやらを用意して、作り始めました。ただ箱をつなげるだけで喜んでいたのは2歳くらいだったか。ついに流線形の再現や、作った個体同士を連結させることまで求めたことに親ばかポイント加点。とはいえ、どこかの段階で区切って飯を食わせねばならぬのじゃ…。ということで、息子にこう言いました。

「ご飯食べてから続きをやろう? ご飯食べないと大きくなれないよ~食べ終わったら好きなだけやっていいからさ~」。ところが、息子は「嫌だ」と言いました。え…は…? 食べたらやれるって言ってんじゃん、嫌とかある? と凍り付きつつ、説得を続けたとき、息子が2秒ほど黙ったあと、口を開いてこう言いました。「だって、かーか(母)、うそだもん、だめっていうもん」。チーン。日々の己の行動を高速フラッシュバック…「あとでね~」「今お皿洗ってるからとーと(父)にやってもらって~」「いま洗濯してるから後でね~」。ああ、息子の気持ちを追いやり続けていたのはわたしだったんだな、と、特大ブーメラン、右ストレートからの膝蹴り。

毎日家事お疲れ様マイセルフと思いながらも、「わかった、わかったよ、ごめんね、今日はご飯食べたらすーぐ工作お手伝いするよ! 約束する!」と伝えました。「わかった」とすぐ受け入れてくれて、無事、夕飯を食べることができました。嗚呼、子どもを育てる、なんて本当に未だにおこがましい。今回も息子が駄々こねてくれたおかげで立ち止まり、気づかされましたとさ…。ちゃんちゃん。日々是成長、ということで、みなさま今月もお疲れさまでした!

 
 
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この日の成果物。ゼムクリップにより先頭車両同士で連結できる仕様です。

 
 
 
 


 
sawaいとうさわこ●都内に住むパラレルワーカー(おかん業含む)です。2月某日、5万年ぶりくらいにライブハウスへ。明日、照らすのコロナ禍で延期されていたレコ発(再)でした。自分的胸熱ポイントに以前と変化があり、あ~年取ったな~(もちろんいい意味で)とじわじわ。吉祥寺WARPに行ったので、自分的定番な武蔵家でラーメンもキメられたし、母ちゃんとして自由度広げられきた今日この頃です。