stay home


こんな今だからこそ、ゆっくりお家で記事を書いて過ごしていますShoichiと申します。
この度はgood sleeps 高橋圭さんからご紹介を受けまして、記事を書かせて頂ければと思います。


軽く紹介です。


高橋圭さんとは中学校時代からの友人で、僕に音楽を教えてくれた師匠でもあります。ある日、『しょういっつぁん(←こう呼ばれている)、ゆずっていう最高のアーティストがいて、是非聴いてみて! 今度CDを借すよ!』というゴリ押しを受け借りることに。そしてある日。家から1時間はあろうかという距離を彼は歩いて紙袋いっぱいのCDを持って来てくれたんです。アポなしで。当時の中学生は携帯電話も普及してませんからね。
まさに突撃となりの晩ご飯状態。(となりの晩ご飯はきっとアポとってるね。そして圭君が来たのはお昼間。笑)
そこから、僕がゆずを聴き始めるきっかけとなったのは過言でもありません。
すっと心に入ってくるメロディ、直球の歌詞、歌詞の情景、透き通る声、アコースティックギターの響き渡る音、ハーモニカ、ピアニカ。まだ社会をかじりたてで、右も左もよくわからない、うらかっかえしのシャツを気づかずに着て遊びに行っちゃう、ガキンチョ中学生の僕が感じる甘酸っぱい恋模様や大人になっていく過程を感じさせてくれたと思っています。


そんな圭君は中学の音楽の授業前の5分ほどの休憩時間に、音楽室に置いてあるボロいガットギターでちょちょいとゆずの楽曲を弾いてくれるんです。そこにみんな集まって歌います。当時からエンターテインメントに特化した少年でした(笑)。
つまりは、圭君ありがとう(笑)。


さてさて。
この度はCOVIT19感染拡大に伴い、世間は自粛ムードが続いています。
コンサートやイベントも延期や中止が発生して音楽業界にも多大な影響が出始めている昨今。
このような自粛ムードがあると思い出してしまう。


2011年に発生した東日本大震災。


多大な被害を生じ、多くの人々の命、家、故郷が奪われ、風評被害、経済損失も発生した。9年経つ今もまだ完全復興はされず課題は山積みだ。
私はゆずファンである。音楽の力を感じたエピソードを紹介致します。


2011年 「YUZU ARENA TOUR 2011 2-NI- × FUTARI」。 


振り返ればこの時期も世間が自粛ムード真っ盛りであった。言葉だけでは言い表せない悲しみ、苦しみがそこにはあり、そんな最中にイベントを行うなどということ自体が困難な状況下であったのだ。そして、当時課題となっていた問題は電力。可能な限り節電に努めるというのが世に課せられた。アーティストだけでなく、我々ファンも娯楽なんかしてて良いのか、そんな葛藤すらあった。


ライブツアーを予定していたゆずにも同じ問題が突き付けられた。 
彼らは被災地を周り、状況を目の当たりにする。そこで、我々に何ができるのか。それをひたすら自らに問い正していたように感じる。 


音楽を待っているファンのため。 
ギターがあればできる。 
東北に勇気と希望を。 


彼らが出した結論だったのだろう。

 
そして、彼らは音楽の力で被災者の力になるべく、被災地の公共施設、ラジオ、病院で無償ライブを行った。そんな仙台フリーライブの1曲目。
 

「雨と泪」
そんなに泣かなくて良いんだ そばにいるよだから自分の足で歩こう
から始まる歌詞。鳴り響いた。みんなのそばにはいつでも音楽があり、ゆずがあり、家族、友人、恋人、恩師、先輩、後輩…それ以外にもたくさんの支えがある、失う物ばかりでない、苦難の中にも守ってくれる物がある、一緒に前へ進もう、そんなメッセージが込められているようにも感じた。ライブ開催には賛否両論あったであろう困難な場面でも、ゆずの送る精一杯のメッセージであった。 


そして、FUTARIツアーでは大幅に内容を変更し、限りなく電力を使わないスタイルでライブを展開する。アコギをこれでもかと鳴らし、声を枯らし、汗水垂らし、必死に奏でていた。今自分達ができる全力で。「夏色」では通常、紙吹雪、銀テープが派手に舞う定番演出であるが、節電に努めるべく大勢のスタッフが人力でテープを投げていた。会場は笑いと拍手に包まれ、エンターテインメント面でも従来の演出に見劣りしない楽しげな演出であった。


そして何より、会場には彼らだからできるアコースティックギターの奏でる音、美声、ゆずを含める演出スタッフ、観客との一体感があった。それはどこか懐かしいようで、今までのライブとはまた別の感覚のような、路上出身のゆずだからこそできる原点のような。


ギター、ハーモニカ、マイク、魂の声。
それだけで良いんだ。待ってたよ。 
観客は魅力された。自分もその一人である。


演出、セット、音量、照明。
派手にしようと思えばいくらでもできる。余分といったら語弊はあるが、それを削ぎ落として、観客に満足な音楽が届けられる。それがゆずの強みではないか。


この時期のゆずは、バンドスタイルやオーケストラスタイルなど様々なジャンルに挑戦していたように思える。今後進化するゆずの新しい楽曲を楽しみにしていたファンも多かったのではないだろうか。
だけど。今思えば。この時期があったからこそ、ゆずが自分の原点を再確認し、可能性を見出し、自分達の音楽に自信が持てたのではないか。
そして今日のゆずがある。 

 
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2016年「ゆずのみ」。
この写真はゆずツアー史上初めて、写真撮影が解禁されたライブに参戦した時です。
東京ドームという大きなフィールドでも、2人の存在感が光ってました!!

 

写真は震災後に参加したゆずライブ。 
2016年「ゆずのみ」。
演出はパワーアップしてますが、今も尚、彼らは原点である弾き語りを大切にしています。


stay home 


こんな言葉が叫ばれている昨今。 
家で思い出の音楽を聴いて過ごしてみるのはいかがでしょうか? 
音楽にできる事がそこにある。 

 
 
 
 


 
IMG_9891佐川 翔一●1988年8月23日生まれ / 辰年 / 乙女座。
好きなアーティスト:ゆず / Mr.Children  
好きな組み合わせ:餃子とビール 
好きなギターコード:A 
最近のブーム:風呂上がりのオロナミンC 
職種:看護師 救命救急センター勤務 
一言:退屈な毎日かもしれませんが、stay home。一人一人の行動でコロナに打ち勝ちましょう。