「YUMECO RECORDS presents 夢子会vol.6」、7月9日に開催しました! 当日はあいにくの雨でしたが、たくさんの方に来ていただき、ありがとうございました。
まず最初に登場してくれたのは、ハナエさん。黒いワンピースをスラリとした華奢なルックスで着こなし、アコギを掻き鳴らす佇まいが素敵です。
「アコギ弾き語りのライヴ、初めてなんです。煽る時は煽るから付いてきてね!」と「神様はじめました」でライヴがスタート。最前列の女の子たちが赤いサイリウムを控えめな感じで振っていたのが印象的でした。夢子会が始まって以来、初めてのサイリウムです。「変幻ジーザス」、「あおいそら」と続き、ハナエさんの心の赴くままのリズムと、呼吸を感じさせるような演奏にドキドキさせられました。
「じゃあみんな、『蘭ちゃーん』って呼んでね!」というハナエさんの合図で、トークゲストの大石蘭さんがステージに登場。ガーリーなファッションがとても可愛いふたりがステージに並ぶと、今回の夢子会のコンセプトでもあります女子会感が高まります。
ハナエ「まさかギターで弾き語りをすると思ってなかった」
蘭「とってもエモいステージでびっくりです」
なんてやりとりから、ふたりの関係性、この夏やりたいこと、ガーリー文化にまつわる話など、ゆるやかなムードで、まるでおふたりがカフェで話してるのを聞いてるみたいな感じで楽しませてもらいました。
ハナエ「私、女子力とは真逆の方向に向かってるかも。『モテる為に生きてる!』とか、そこまで言い切れたらそれはそれでカッコいい生き方だと思うけどね」
蘭「じゃあ男ウケ無視?(笑)」
ハナエ「誰ウケとかは考えてないんだよね」
と、会話の端々からハナエさんの生き様を感じさせるようなフレーズが飛び交っていました。そしてハナエさんも蘭さんも、同じく福岡出身ということで椎名林檎さんのカバー「丸の内サディスティック」を。赤い髪を乱しながらギターを弾き、鋭い歌声を聴かせてくれました。
そしてラストは蘭さんがタンバリンで参加しながらの「SHOW GIRL」。とってもレアな弾き語りというスタイルの中で、ハナエさんの芯にあるロック・スピリッツがむき出しになっているような感じがしたし、弾き語りでありながらもショーガールとして魅了するパフォーマンスが素晴らしかったです。今回、初めての弾き語りでのライヴに挑んでもらって、こうして披露していただいて、とても嬉しかったです。
(ハナエさんセットリスト)
1. 「神様はじめました」
2. 「変幻ジーザス」
3. 「あおいそら」
トーク:with 大石蘭さん
4. 「丸の内サディスティック」(カバー)
5. 「SHOW GIRL」
続いては、瀧川ありささんの登場。「赤いスニーカー」を1曲目に、どっしりと落ち着いた雰囲気で歌に向き合う姿に、お客さんの集中力もグッと高まる感じがさすがでした。
お客さんの手拍子も心地良く楽曲に寄り添った「Never Ending Crawl」など、「夏」をテーマに組んでくれたというセットリスト。しかしながら爽やかさだけではなく〈いつまで泳いでも変わらない/プールのような人生で〉なんて自分自身をしっかりと見つめたシリアスな歌詞のひとつひとつが真っ直ぐな歌で心に刻まれていくようなライヴ展開。
かと思いきや、MCでは「でも私、クロールは息継ぎが苦手で。ビート板がないと泳げないんですよね。あはははは!」という感じで、持ち前のマシンガントークで笑わせてくれます。
「夢子会のオリジナルクッキーもすごく可愛いですね。こういう手作り感のあるものっていいですよね。バレンタインの友チョコとか、暑中見舞いとか、思い出します」から始まって、昔の友達の書く文字や声をすごく覚えていて、時々すごく似てる! と思って声をかけようかと勝手にドキドキしてしまうなどといった方向に話が雪崩れ込んでいく感じも最高でした。
後半は「アイセイハローのすべて」、「黒板」、「さよならのゆくえ」を披露してくださいました。
その後のトークコーナーでも「黒板」が数学の授業中に感じたことから生まれたという話など、どの曲も身を削るようにして自らの言葉と感性で生み出していくありささんの姿勢を感じました。そしてそれは彼女が、普段はあまり出歩かないとか人とのコミュニケーションが苦手とか、みんなが夏祭りとか行って楽しそうにしてるのをただ眺めてたとか、そういうタイプだからこそ、音楽の中で自分の正直な想いを綴ることが、どれほど大事で大切なものであるかを知ることになりました。
そして「周りの友達がどんどん大人の女性らしくなっていくんですけど自分は女子力とか全然なくて!」なんてことも隠さずに話してくれる彼女だからこそ愛されてるんだろうなーと。
(瀧川ありささんセットリスト)
1.「赤いスニーカー」
2.「Season」
3.「Never Ending Crawl」
4.「アイセイハローのすべて」
5.「黒板」
6.「さよならのゆくえ」
ハナエさんも、瀧川ありささんも、女の子らしいキュートな魅力を放ちながらも凛とした芯の強さを感じさせるようなアーティストで。スタイルは違えど、そんなおふたりと一緒に夢子会を作れたこと、とても嬉しかったです。あらためて、ありがとうございました。
お客さんたちもとても温かい雰囲気で、ハナエさんのファンの方とありささんのファンの方が、席を譲りあったりされていたそうで。そういうのもすごく嬉しかったです。
クッキーも大人気で売り切れてしまいました!
次の夢子会の詳細はYUMECO RECORDSでお伝えしていきますのでお楽しみに!
文=上野三樹/撮影=田口沙織