祝☆リリース決定!!! 2012年、春。ghostnoteがミニアルバム『きもちはつたわる』をひっさげて、新たなスタートラインに立つ。思い描いた理想と現実とのギャップに葛藤し、約150本に及ぶ全国ライヴハウスツアーを経て、彼らが掴み取ったのは〈心のままを音にすること〉だった。その素直で真っ直ぐなメロディと温かなアンサンブルは、インディーズの頃から変わらずに磨き続けた、ghostnoteにしか鳴らせない精一杯の〈きもち〉そのもの。誰かの言葉にドキドキしたり、余計なことを考えちゃったり、それでも明日もがんばろうって思ったり、まだ見ぬ未来に思いを馳せたり――そんな当たり前の日常を3人の絶妙なアンサンブルが照らし出す。今作に至るまでの日々と、今の想いを3人に語ってもらった。
佐藤慎治(Bass&Chorus)1979年1月22日/岡山県岡山市出身
中村勇介(Drum&Chorus)1980年10月14日/岡山県倉敷市出身
大平伸正(Vocal&Guitar)1983年8月15日/岡山県総社市出身
――前回のシングル「ボクキミビリーバー」のリリースが2010年の9月なんですけど。それから3人は今まで、どんなことを考えて活動をしてきましたか?
佐藤「もともと『ボクキミビリーバー』を出した後に、ほんとはシングルを2枚リリースする予定があって。〈毎月リリースしよう!〉みたいな話になってたんだけど、出せなくなってしまって。年末に〈じゃあ来年、ghostnoteはどうする?〉って3人で話し合ったんですけど。そこで〈2011年はライヴをいっぱいしよう〉って決めたんです」
大平「インディーズの頃は自分たちで車を運転して1年も2年もかけて300本ライヴハウスをまわる全国ツアーをやってきて。僕はその時が一番、音楽と近かったなって思ったんですよね。ghostnoteはライヴやってなんぼだ!と思ってたところが、メジャーデビューしてスタッフも増えて、色んな意見も増えて、でもライヴの本数は減っちゃったりして、〈ほんとはこうしたいけど、新しいアプローチもやってみよう〉っていうチャレンジもありつつも、なんかちょっとずつ音楽と離れて行っちゃってたような気もしてたんで。じゃあ2011年は自分たちのやりたいように、もう一回原点に戻ったつもりで、ライヴハウスツアーをまわろうってことにしたんです」
――それで1年間で150本近いライヴを行ったわけですが、それぐらいハードなものにするっていうのは最初から決めてたんですか?
大平「決めてはなかったです。1月の中旬にツアーをやろうって決めてからは、ライヴハウスに次々と電話して、もう2月の頭からどんどん入れていったんですよ。普通は2週間前にブッキングとか、ありえないんですけど。これまでずっと出続けてきたライヴハウスとかに電話して。そしたらみんな〈いいよ、2週間後でもいいから来いよ〉って言ってくれて。そこで地元の岡山でのワンマンライヴからツアーがスタートしたんです」
――いきなりワンマンなんだ(笑)。
大平「ほんとにいきなり(笑)。でも岡山で始まって岡山で終わろうってことは唯一、決めてました」
――昨年7月は月に20本のライヴをやっていて。それってどういうテンションと、生活と、っていう感じなんですか?
佐藤「俺、個人で言うと、毎日ライヴをやっていたいような気持ちに逆になった。ライヴがない日がなくていいと思った。ステージに立ってライヴ出来てて、毎日美味しいお酒飲んで、すんげー幸せ。こんなに生きがいがある状況ってあんまりないなと思って、辛いなんて一切思わなかったです」
中村「俺も全然辛いなんて思わなかったな。インディーズの頃に最多で年間160本やってるんですけど。その時はあんまり高速を使わずに睡眠時間を削って移動してたから、それに比べると体力的にも全然楽でした。高速のおかげで(笑)」
大平「ほんとに僕、2011年はバンドを結成してから一番楽しかったですもん。1本1本、同じ日はないし、その日どれだけ自分がいい歌を唄えるか、3人がいいライヴが出来るか、そんなことばっかり考えてましたね」
――そもそもリリースが思うように出来なくて、上手く前に進めないっていう状況にあっても、3人の心がバンドから離れなかったのが良かったんだと思うし、それはなかなか難しいことだとも思うんだけど。ゴーストノートの結束力みたいなものって何なんでしょう。
大平「ずっとゴーストノートは3人で続けていくぞ、って言い続けてきましたし。もう、覚悟してますからね、3人とも。やるしかないんでしょ、って思ってる」
佐藤「やると決めるか決めないかだけで。みんなそれが出来ないんだと思う。むしろ、俺らはライヴが日常にならないように、ステージにいる30分とか1時間以外はすっげー俺は手を抜くようにしてたから。ふてぶてしく楽屋でぼんやりしてたりとか」
――それ重要ポイントなんだ(笑)。
佐藤「そうやって自分的に体力を温存したりして。インディーズの頃はどこに行っても〈はじめまして!〉みたいな感じでいつも集中してたから、今のほうが体力的にも楽かな(笑)。ライヴハウスの店長さんとも友達に会いに行くような気持ちになれてるから、そうなると新しく出会う人とも友達になれると思って会いに行けるから楽しくて」
――昨年のツアーで、他に何か思い出深いこととかあります?
大平「ツアーファイナルの岡山で、怒髪天とツーマンできたことが自分の中でめちゃくちゃ大きかったんですよね。よく酔っ払って増子さんに電話しちゃって〈またお前、電話してきたのかよ!〉っていうことはあっても、ほんとにガチンコで同じステージに上がるのって今回初めてだったんですよ。最後は怒髪天とやりたいですって言ったら、快くOKしてくれて。楽屋とか打ち上げとかでも色んな話を聞いて、自分の中で身に染みてる言葉がふたつあるんですけど。まず1個は、〈怒髪天も、この4人でバンドやるっきゃないとしか思ってないし、それが俺の全てだ〉っていう話をしてたのと、もうひとつは、〈とにかくバンドは最終的には真面目な奴が勝つ!〉って。〈だからお前らも今の現状と思い描いてるものとのギャップとかあるかもしんないけど、大丈夫、お前ら良いバンドだから!真面目な奴は絶対、いつか報われるから絶対続けろ!〉って言われて。今回、ツアーファイナルで貰ったその言葉は大きかったし、今年もひたすら走ろうっていう気持ちになりましたね」
――なるほどね。ちなみにツアーをまわりながら新曲も書いていたんですか?
大平「〈きもちはつたわる〉に関しては、ツアーが終わって去年の一番最後に書いた曲。地震もあったし、ツアーを一年間まわってきたなかで感じたことを形に出来ました。すごく楽しいんだけど〈まだ行ける、まだ行ける〉ってずっと思い続けてきた気持ちが入っています」
――3人のアンサンブルがすごく温かいですね。
佐藤「自然と出たのかな。あんまり頭で考えてやらないようにしました」
中村「この曲はドラムに関しては好き勝手やってますね。今だにレコーディングで録った音も、何やってるか自分でわからない箇所もあるくらい(笑)、そんな感じでやれたので」
大平「デビューしてから、1個1個のアレンジにナイーヴになってた時期があったんですよ、自分も大してギターも弾けないのに(苦笑)。でも今は好き勝手やっていい時期だと思ってて、何故かというと、色んな時期を経て、今は好き勝手やった結果、気持ちを音にすることが出来てるから。それはすごくゴーストノートが成長してる証だと思うんですよね。より自然に、でも理想的なものがどんどんこれからも出来るようになると思うし。今回、エンジニアはしんちゃん(佐藤)がやってるんですよ。マイクもしんちゃんが立てて、3人だけのスタジオ・ワークなので、温かいものが出来てるんでしょうね。高いスタジオで、高度な技術で録ってるわけじゃないし、めちゃめちゃいい音ではないかもしれないけど、ちゃんと今のゴーストノートを音に出来てる気がしてて気に入ってます」
――「a walk in the life」では〈一歩ずつ 歩いてゆこう〉と歌詞にもありますが、聴き手を安心させたり励ましたりということも、それこそ自然体でやれてますね。
大平「この曲はほんとに2011年、一番大切な曲になりました。最初は自分に言い聞かせるように書いてるところもあったんですけど、しんちゃんが持って来てくれたメロディを聴くと、もうその言葉が出ざるを得なかったような、それこそ自然発生的に出来た感じ。でも今この曲をライヴでも大切に唄って来れて良かったなと思えてることが、また自信にも繋がってるんでしょうね」
――もう迷いがなくなって、真っ直ぐ前を向いて音を鳴らしてるんだなっていうのはライヴを観ていてもすごく伝わってきます。2012年はゴーストノートとして、どういう1年にしたいですか?
大平「ミニアルバムを出して全国ツアーをまわりたいですし、去年よりももっといいライヴをしたいしいい曲を届けたい。それをやれると思ってるんですよ。だからこそ〈伝わったよ!〉っていう反応が返ってきてくれたら、すごく嬉しいなと思いますね。それがまた僕らの栄養になりますから」
佐藤「うん、とにかくCDをちゃんと出したいよね」
中村「去年みたいにCDを出さずにまわるツアーと、音源をリリースしてからまわるツアーって全然、意味が違うと思うしね。そういう意味でもステップアップの1年にしたい。俺らが去年、取り戻した心臓のようなものを持って、届けに行きます!」
☆☆取材をさせてもらった日は彼らの2012年のライヴ一発目、その直前でした。どうもありがとう。
ghostnoteオフィシャルサイトはこちら。http://www.ghostnote.jp/index.html
New Mini Album
『きもちはつたわる』
【発売日】2012年4月4日発売
◎初回生産限定盤(CD+DVD)
【品番】SECL-1098~1099
【価格】1,600円(税込)
◎通常盤(CD)
【品番】SECL-1100
【価格】1,500円(税込)
【収録曲】
1.a walk in the life
2.まあいっか
3.キミウタ
4.幸せのカタチ~涙雨に架かる虹にのって~
5.きもちはつたわる
『a walk in the life』…「2012そうじゃ吉備路マラソン」テーマソング<2012年2月26日(日)開催>